『おちんちんの本』 その7

⑦再点検、包茎の害と手術の益

方針イメージ

 

 前章「包茎百害説をぶっとばせ」でも書いたが、マスコミが書きたてる包茎の害と、手術を受けることによって得られる「利益」を、ここでもう一度整理しておこう。


1、恥垢がたまり不潔、臭い。
 真性包茎の場合にはいえるが、仮性包茎の場合はきちんと洗っていれば問題なし。洗いもしないで臭いオチンチンを包茎のせいにしてはいけない。


2、短小になる。
 ものすごくきつい真性包茎の場合はありうるかもしれない。しかし、オチンチンが短小であることはセックスにも排尿にもほとんど影響を与えない。包茎よりもコンプレックスを抱く心の病をなおしたほうがいい。手術によって大きくなるかといえば、オチンチンの発育前か発育中なら影響があるかもしれないが、発育を終えた成人の場合はほとんど影響はない。これも、自分のテクニック不足や女性に対する思いやりの不足を、包茎に押しつけているとしか思えない節がある。


3、早漏の原因になる。
 刺激に慣れていないから・・というのが早漏となる理由だが、何度もいうようにセックスの主人公は大脳である。早漏の療因をオチンチンの感度に求めても、オチンチンの責任分担はせいぜい二割程度だ。包皮がその二割のなかの何パーセントの影響をもつかと考えるとはなはだ心もとない。このような期待をもつて手術を受けられると、誤解のもととなりかえって迷惑なので、私はその誤解を解いてから手術を行うようにしている。

 もつとも刺激に慣れていない亀頭も、できるだけ露出させているようにすれば徐々に慣れてくる。いずれ時間が解決してくれるはずだ。

 むしろ逆に余った包皮が多すぎて亀頭が包まれてしまい、感度が鈍くなってしまうほうが心配である。このような仮性包茎の場合は、直接的なオチンチンの感度だけでなく、包皮のわずらわしさが大脳に影響を与えて、むしろ遅漏気味になる可能性がある。私はむしろこちらの理由で手術をしている。


4、インポになる。
 これは完全に精神的な問題である。セックスそのものに激痛を感じるほどの真性包茎なら、痛みの予感だけで勃起しないことがあるが、その場合は手術しなければならないのは当然のこと。ただ仮性包茎でも、包茎を気にするあまり、女性に対して積極的になれないということはある。それは包茎が原因であるよりも、むしろ無責任なマスコミによってつくられたノイローゼといってもいいかもしれない。

 このノイローゼに対する判断が非常に難しいところだが、手術の必要をまったく認められないような軽い仮性包茎でも、

「包茎だからかっこ悪い、みっともない、女性から嫌われる」

 と信じきって悩んでいる人がいる。雑誌では、「悩んでいるより手術」とばかり書きたてているが、じつはこのようなノイローゼは手術してもなおらない。というのは、「手術の跡は気になりません」と医者は宣伝しているが、実際に切って縫うわけだから、必ず傷痕は残るのである。

 包茎ノイローゼの人は、手術後、今度は手術跡ノイローゼとなるだけで、結局なにも解決しない。これは美容整形で「これだけはなおしたい」という決意で二重まぶたの手術をした女性が、次にえくぼの手術をしたくなる気持ちに似ている。

 だから私はこのようなノイローゼ患者には、カウンセリングの段階で包茎の実際を話し、ノイローゼになってしまう精神的体質そのものをなおすようにアドバイスして、精神科の医者を紹介している。