『おちんちんの本』 その11

⑪信頼できる医師の見極め方

方針イメージ

 

 信頼できないクリニックの条件を書いたが、前節で書いた条件に反するところなら、信頼できるということになる。

 つまり、診察時に医師が親身になって相談にのってくれ、手術内容について十分な説明をしてくれるところ。包茎クリニックで必ず流している24時間テープの内容はあてにならず、判断材料とはならない。

 スタッフの対応がやたらと愛想いいところではなく、自分を手術する医師に信頼を持てるところ。いい換えれば、夢みたいなことを平気でいわず、できることとできないことを名言するところ。

 そして、値段的に法外ではなく、営業時間もリーズナブルで、開業して三年以上の時間がたっているところ。まあ、こんなところだろうか。

 しかし、外から判断できる条件についてはいいが、行ってみなければわからない要素もたくさんある。だから、医者に行くときは、はじめから、

「手術を受けるんだ」

 と決めて行くのではなく、行って話を聞いてみて納得できたら手術を受けよう、というくらいの気持ちで行ったほうがいい。そして、診察時に医師がどんな対応をしてくれるかで判断すればいいのである。

 そのとき疑問点はすべて聞くこと。傷痕がどうなるかもはっきり聞く。聞いてあいまいな答えしか返ってこないようなら、手術を断ればいいのである。きちんと説明してくれて納得できたときだけ手術を受ければいい。

 診療科目としては泌尿器科、美容整形、形成外科といった名前が掲げられているが、外科的な技術で選ぶなら、美容整形や形成外科ということになり、オチンチンについてよく知っているところなら泌尿器科ということになる。

 ただ形成外科の医師は縫う技術のレベルは高いが、オチンチンを男性生殖器というふうにはとらえず、たんに表面の皮膚をきれいに縫うという感覚しかもたない傾向がある。だからオチンチンの機能上の悩みには答えてくれないだろう。

 そういう意味では、オチンチンについて熟知している泌尿器科の医師がベストということになる。ただし、前述したように、医師はどんな科目でも診療科目として掲げることができるので、その名前だけでほんとうにその科目を専門的に学んできたのかどうかははっきりしない。法律上は私が脳外科の看板を掲げて、実際に脳にメスを入れてもいいのである。

 だから卒業後間もない医師や内科や婦人科の医師まで、儲かるからという理由で参入しているという現実がある。そこで、これを見極める方法だが、パイプカットの手術ができるかどうか、聞いてみるといい。この手術は包茎の手術よりはるかに難しく、きのうきょう包茎専門医となった医師に簡単にできるものではないので、泌尿器科出身の医師か否かの試金石になるだろう。

 しかし、実際には包茎クリニックに泌尿器科の医師は少ない。泌尿器科どころか、形成について研鑚を積んだ医師も少ない。じゃあだれが、ということになるが、何度もいうように、まったく関係ない内科や未熟な医師、あるいはマニュアルどおりの包茎手術以外に何もできないような医師が多いのが現状である。残念なことだが、週刊誌で告発された内容をウソとはいえないところに、この業界の大きな問題がある。

 包茎で悩む人は、自分のオチンチンについてよく知ることとともに、医者を見極める術も身につけて、不要な手術や未熟な手術からオチンチンを守ってほしいものだ。

(完)